「猫が好き」と言いづらい男性が、まだいます。猫グッズ=ピンク、ファンシー、女性向け。そんなイメージが根強い日本のマーケットで、しかし世界のファッションシーンはまったく違う景色を見せています。
RIPNDIPのLord Nermalは世界中のスケーターが着ているし、Maison Kitsuneのフォックスロゴはパリのメンズワードローブの定番です。猫モチーフは「かわいい」ではなく「カルチャー」として機能している。この記事では、ファッション・インテリア・ガジェット・アクセサリーの4カテゴリで、男が持って本当にかっこいい猫グッズだけを厳選しました。
「猫好き=ダサい」を、ここで終わりにしましょう。
ファッション── 猫を「着る」という選択肢
猫モチーフのメンズファッションには、大きく3つの流れがあります。ストリート系、モード系、そしてドメスティック(国内ブランド)系。それぞれのカルチャーが、猫の意味をまったく違う角度から解釈しています。
RIPNDIP(リップンディップ)── ストリートの猫アイコン
ロサンゼルス発のスケートブランドRIPNDIPは、猫モチーフをメンズストリートウェアに定着させた最大の功労者です。ブランドのマスコットキャラクター「Lord Nermal(ロード・ナーマル)」は、胸ポケットから中指を立てながら顔を出す白猫。このアイロニーとユーモアの混在が、スケーターやストリートカルチャー層に刺さりました。
2025年にはPUMAとの大型コラボレーション「PUMA x RIPNDIP」が実現。Suede XLをベースにしたスニーカーには、PUMAのリーピングキャットとLord Nermalが共演するという、”猫×猫”のコラボが話題になりました。オーバーサイズのグラフィックTシャツ、フーディ、ワイドスウェットパンツ、リバーシブルビーニー、バックパックなど、ラインナップも幅広い。猫を着ることに照れがある男性には、まずRIPNDIPから入るのが最も自然です。
関連記事:RIPNDIPの中指猫が世界を制した理由。ストリート×猫の最強ブランド
Maison Kitsune(メゾン キツネ)── パリのモード×動物モチーフ
厳密には猫ではなく狐(キツネ)のブランドですが、メンズにおける「動物モチーフをスタイリッシュに持つ」文化を語る上で外せない存在です。2002年にパリで設立されたMaison Kitsuneは、元Daft Punkのマネージャーであるジルダ・ロアエックと建築家の黒木雅也が共同で立ち上げました。
ミニマルなフォックスロゴのTシャツやスウェットは、主張しすぎず、しかし確実に「わかる人にはわかる」存在感を放ちます。このブランドが証明しているのは、動物モチーフは”子どもっぽい”ではなく”アイデンティティの表現”になりうるということ。猫好きの男性にとっても、大きな示唆があるはずです。
SCOPY(スコーピー)── 日本発、猫Tシャツ専門の老舗
日本国内で猫Tシャツといえば、SCOPY。猫のTシャツ専門ブランドとして、メンズ・レディース問わず展開しています。「隠れネコ」シリーズのように、さりげなく猫が潜んでいるデザインは、主張が控えめで大人の男性でも手を出しやすい。
価格帯も3,000〜4,000円台とリーズナブルで、普段着の中に猫を取り入れる入門としては最適です。
Ne-net(ネ・ネット)/にゃー── 惜しまれつつ休止した伝説
デザイナー高島一精が手がけたNe-netの猫キャラクター「にゃー」は、2007年の誕生以来、ユニセックスなデザインで男女問わずファンを獲得しました。黒猫のシンプルなシルエットは、メンズが着ても違和感のないモードな存在感がありました。2020年に事業休止となりましたが、中古市場では今もプレミアがつくアイテムがあり、カルチャーとしての影響力は健在です。
関連記事:猫モチーフのファッションブランド13選。ストリートからモードまで
関連記事:ダサくない猫Tシャツだけ集めた。2026年版ベスト10
インテリア── 部屋に猫を「置く」技術
猫好きの男性の部屋が「猫だらけ」になると、途端に生活感が出すぎます。インテリアにおける猫モチーフのコツは、「猫であることに気づくのに一瞬かかる」程度の抽象度を保つことです。
素材で選ぶ── コンクリート、真鍮、ウッド
メンズのインテリアに馴染む猫オブジェの素材は、コンクリート・真鍮・無垢材の3択です。セラミックやレジンの猫置物は「かわいい」方向に振れやすいので、素材の重みでバランスを取りましょう。
- コンクリート猫オブジェ:ブルータリズム的な質感が、モダンな部屋のアクセントになる
- 真鍮の猫ペーパーウェイト:デスク周りに一点。経年変化も楽しめる
- 木製の猫シルエット:北欧系インテリアとの相性が抜群
アートとして飾る
猫のアートプリントやポスターは、額装すれば立派なインテリアになります。重要なのは「猫がかわいく描かれている」ものではなく、アート作品としてのクオリティで選ぶこと。写真家の岩合光昭氏の作品や、海外のミニマルアートとして制作された猫のリソグラフなどは、男性の部屋にも違和感なくハマります。
ガジェット── 猫をさりげなく「持ち歩く」
ガジェット周りは、猫好きを日常に忍ばせる最高のフィールドです。他人の目に触れにくいからこそ、自分だけの満足度が高い。
おすすめガジェット猫グッズ
- 猫型キーキャップ:メカニカルキーボードのEscキーだけ猫の肉球に変える。自作キーボード界隈では定番カスタム
- 猫シルエットのワイヤレスチャージャー:充電パッドの形状が猫耳。実用性を損なわないデザインがポイント
- レザー猫マウスパッド:栃木レザーやイタリアンレザー製のマウスパッドに、さりげなく猫の型押しが入ったもの
- 猫モチーフのAirPodsケース:シリコン素材のファンシーなものではなく、レザーやアルミ素材でミニマルに猫耳だけあしらったタイプを選ぶ
- 猫のケーブルバイト:充電ケーブルの根元を噛む猫フィギュア。デスクのちょっとした遊び心として
共通するルールは「素材でグレードを上げる」こと。プラスチックやシリコンの猫グッズは子どもっぽくなりがちですが、レザー・金属・木材に素材を変えるだけで、同じ猫モチーフでもまったく印象が変わります。
アクセサリー── 猫を「身につける」覚悟
アクセサリーは、猫好きを最もダイレクトに表現するカテゴリです。だからこそ、選び方を間違えると一気にファンシーになる。メンズの猫アクセサリーで守るべきルールは、「シルバーか黒か」「猫の抽象度を上げる」の2点です。
シルバーアクセサリー
猫モチーフのシルバーリングやペンダントは、ゴシック系やバイカー系のシルバーアクセサリーと地続きの文化があります。新宿の「銀の蔵」や、猫アクセサリー専門ブランド「4F(フィーアエフ)」などでは、猫のシルエットや肉球をモチーフにしたシルバー925のリングやバングルが展開されています。
- 猫シルエットリング:猫の横顔や全身のシルエットをリングのデザインに組み込んだもの。シルバー925が基本
- 肉球ペンダント:猫の肉球をミニマルにデザインしたペンダントトップ。チェーンは細めのボールチェーンか革紐で
- 猫耳バングル:バングルの両端が猫耳のシルエットになったデザイン。開口部のフォルムがポイント
レザーグッズ
猫の刻印や型押しが入ったレザーウォレットやカードケースは、ビジネスシーンでも使える猫グッズの最高峰です。イルビゾンテやポーターなどの定番ブランドにはありませんが、革職人のハンドメイドブランドから探すと、猫モチーフの高品質なレザーアイテムが見つかります。
関連記事:「猫好き」を隠さなくていい。大人が持てるおしゃれ猫グッズ
「猫好き=ダサい」はなぜ生まれたのか
そもそも、なぜ日本では「男の猫好き」にネガティブなイメージがつきまとうのでしょうか。理由のひとつは、日本の猫グッズ市場が長年「女性向けギフト」を主戦場にしてきたことにあります。
ピンク、パステル、リボン、ファンシー。日本の猫雑貨は「かわいい」の文法で設計されてきました。それ自体は悪いことではありませんが、結果として男性が手に取りにくい空気がつくられた。一方、海外ではRIPNDIPやKliban Catのように、ストリートカルチャーやアートの文脈で猫が扱われてきた歴史があります。
変化の兆しは確実にあります。GUCCIやLOEWEといったハイブランドが猫モチーフを展開し、PUMA x RIPNDIPのようなメインストリームのコラボレーションが増えている。猫モチーフは「ファンシー雑貨」から「ファッションアイテム」へと、確実にシフトしています。
メンズ猫グッズの選び方── 3つのルール
最後に、男が猫グッズを選ぶときの基本ルールを整理します。
- 素材で勝負する:レザー、シルバー、真鍮、コンクリート、無垢材。素材のグレードを上げれば、猫モチーフでも大人の持ち物になる
- 猫の抽象度を上げる:リアルな猫の顔より、シルエットや肉球、猫耳だけのほうがスタイリッシュ。「猫であることに気づくまで3秒かかる」が理想
- 文脈で選ぶ:RIPNDIPならストリート、Maison Kitsuneならモード、銀の蔵ならゴシック。猫グッズ単体ではなく、自分のスタイルの文脈に合うブランドから選ぶ
猫の世界をもっと深く。URAYAMA NO NEKOの最新情報はInstagramで → @urayamanoneko
引用・出典
- PUMA Newsroom「PUMA, RIPNDIP, and Lord Nermal Reignite the Chaos for Drop Two」(2025年)
- RIPNDIP Official「Lord Nermal Collection」
- Maison Kitsune Official「メンズ コレクション」
- WWDJAPAN「エイ・ネットが「ネ・ネット」と「メルシーボークー、」事業を休止」(2020年)
- PETOKOTO「猫モチーフの人気ブランド13選」
- fashionsnap.com「猫好きなら押さえておきたいファッションブランド11選」
FAQ
Q. 猫グッズを持ちたいけど周囲の目が気になります。初心者におすすめは?
まずはガジェット周りから始めるのがおすすめです。キーボードの猫型キーキャップやレザーのマウスパッドなど、自分のデスク周りだけで完結するアイテムなら他人の目に触れにくく、自分だけの満足度が高い。慣れてきたらRIPNDIPのTシャツやシルバーの猫リングなど、外に見せるアイテムへステップアップしていくとよいでしょう。
Q. メンズの猫グッズでプレゼントに向いているものは?
レザーのカードケース(猫の型押し入り)か、真鍮の猫ペーパーウェイトが鉄板です。どちらも実用性があり、素材のグレードが高いため「猫グッズをもらった」ではなく「いいモノをもらった」という印象になります。価格帯は5,000〜15,000円で、ギフトとしてちょうどよいラインです。
Q. ハイブランドで猫モチーフのメンズアイテムはありますか?
あります。GUCCIは「ミスティックキャット」をモチーフにしたレザーグッズを展開しており、LOEWEやBALENCIAGAも猫モチーフのアイテムを不定期でリリースしています。PAUL & JOEの猫柄「ヌネット」も男性人気が高いシリーズです。ハイブランドの猫アイテムは限定品が多いため、気になるものがあれば早めにチェックすることをおすすめします。
まとめ
猫グッズは「かわいい」だけのものではありません。素材を選び、抽象度を上げ、自分のスタイルの文脈に合うブランドから選べば、猫モチーフは男のワードローブやデスク、部屋を格上げするアイテムになります。RIPNDIPのストリート、Maison Kitsuneのモード、シルバーアクセサリーのゴシック。猫を取り入れる回路は、すでにいくつも用意されています。あとは、自分のスタイルで猫を「着る・置く・持つ・身につける」だけです。
URAYAMA NO NEKOは、猫カルチャーを発信するブランドです。オリジナルグッズはこちら → SHOP
執筆:URAYAMA NO NEKO / Tetsu Onodera

コメント